ハワイの神話と伝説~神話伝説ライブラリー~ミクロネシアの神話・伝説

※下記の情報は購入当時のものですので、現在は変更されている可能性があります。ご注意ください。

Legends of Micronesia 1 Text by Eve Grey, Illustrated by Tamen Larsen, 米信託統治領教育局刊、1951
  ミクロネシア各国の独立前、まだアメリカの信託統治領であった頃に収集・刊行された伝説集。
ミクロネシア地域全般にわたって、「動物と鳥の伝説」6話、「少年と少女の伝説」6話、「精霊と巨人の伝説」4話、「親と子供の伝説」9話が収録されている。ほとん ど全ての伝説に、対応するイラストが添えられているのも見て楽しい。
子供向けの本だとは思うが、これだけまとまったかたちで伝説が読める貴重な本。
Legends of Micronesia 2 Text by Eve Grey, Illustrated by Tamen Larsen, 米信託統治領教育局刊、1951
 上記の続編。特にジャンル分けせず、ミクロネシア地域の解説と、マーシャル諸島での伝統航海術の解説の後、全部で36話が紹介され ている。「エテオ」「テルケレル」などの英雄譚もあり。
上記共に50年も前の本ではあるが、今でもアメリカの古書店(Amazonのzshop経由など)で容易に入手可能。
Never and Always Gene Ashby + Students of CCM、Rainy Day Press、ISBN0-931742-11-0、1997、$9.95
 サブタイトルは「Micronesian Legends, Fables and Folklore」(ミクロネシアの伝説・寓話・民話集)。
ミクロネシア連邦ポンペイ(ポナペ)島の、ミクロネシア・コミュニティ・カレッジの学生59名によって収集され、1983の初版後、版を重ねている本。書店の無いポンペ イではあるが、観光局・ホテルなど様々な場所で販売されている。
パラウ共和国、ミクロネシア連邦共和国、マーシャル諸島共和国のそれぞれから全部で89話が、「1:島々と人々の起源」、「2:珊瑚、海、地形の起源」、「3:習俗 と技術に関する話」の3つのジャンルに分けて紹介されている。
題名の「Never and Always」は、Gottfried Bennの詩集「Palau」からの借用、とのこと。
Bwebwenatoon Etto Dirk H.R.Spennemann監修 マーシャル諸島共和国政府刊、1992、$17.00
 マーシャル諸島共和国政府が、首都マジュロにあるAlele博物館の協力で刊行している、「Marshall Islands Culture and History」(全6部)シリーズの第5部、「Marshallese Legends and Traditions」(マーシャルの伝説と伝統)がこの本。
このシリーズが刊行されたのは、マーシャル諸島はあまりにも急激にアメリカ化(文明化)されたために、古来の伝統や伝説が受け継がれることなく滅びつつあり、それを 少しでも食い止めるため、文字にして残しておきたい、という切実な動機によるらしい。
収録されている内容は、主としてEbon島とAilinglaplap島起源のもの。上記、「Legends of Micronesia」と重複している話も多い。Amazonなどの書店では取り扱っておらず、購入にあたってはAlele Museumに直接オーダーする必要あり。
ミクロネシアの民話 ロジャー・ミッチェル著、古橋政次訳、大日本絵画、1979、\1800(当時)
 全部で71話の伝説を、「起源説話」「動物説話」など12のジャンルに分類して紹介している。人間関係・親族関係にまつわる説話が 多いのが特徴か。巻末に、関 敬吾氏による、日本の伝説との対比一覧もあって面白いが、結論から言うと「あまり関連性は無い」ようなかんじもする。
 
From the Mouse of the Monster EEL Bo Flood、Illustrated by M.Vitarelli、Fulcrum Publishing、ISBN1-55591-245-1, 1996、$15.95
 サブタイトルに「Stories from Micronesia」とあるように、ミクロネシア連邦・マーシャル諸島から6つの伝説を絵入りで紹介。表紙 の感じからすると絵本のように見えるが、そうではなく、やや年長の子供向けの伝説本、といったところ。
著者のBo Floodは、太平洋全般の神話伝説に造詣が深い。愉快なイラスト(版画)は、Margo Vitarelliという、パラウ在住のアーティストの手による。
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