ハワイの神話と伝説~フラ・ハラウ~厳しい掟

フラを学ぶことは、極めて神聖なことであり、神々や自然に対して畏敬の念を持って接す るため、また、ハラウ内の秩序を保つためにも、さまざまなカプ(タブー、規制)が敷か れていました。からだを清潔に保ち、不浄なものを見たり接したりしてはいけない、とい うのがまずは基本です。それに加えて禁欲、ということが要求されました。

ハラウの生徒達は、そもそもが容姿の整った若い男女の集まりなので、厳格なルールが無 いとすぐに乱れた、という事情もあったようですが、ハラウの中では非常に厳しい禁欲の カプが定められおり、たとえ新婚の夫婦が入学していても厳しく適用されました。

カプを守れなかったとき、もっとも厳しい罰は、一生、ハラウに入ることを許されなくな ることですが、通常は、禊をした後、豚肉とカヴァ酒を祭壇に捧げればなんとかなったと いいます。近世に入ってからは罰金制になったハラウもあるようです。

こうしたカプには、合理的なルールも多かったようですが、なかには少し強引なものもあ りました。有名なのは、さとうきび(ハワイ語「コー」)の禁止。砂糖の甘さが喉に良く ない、という理由もあるようですが、「コー」には「完成、成就する」という意味があり、 生徒達の慢心を戒めるためのものであったようです。

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