マカニカウ自身もなかなかハンサムな男だったので、途中、マエリエリ、とか、リマロアという
竜の娘達に誘惑されることもありましたが、すべて断ち切って、とうとうカウアイ島の
ハエナの目の前までやってきました。ところが、沖のほうから叫び声が聞こえてきます。
しかも、どうやら助けを呼んでいるようにも聞こえます。
目を凝らしてよく見ると、一艘のカヌーが人食い鮫に襲われているようです。
マカニカウは大急ぎでカヌーで現場に駆けつけ、海に飛び込み鮫と格闘、そしてとうとう
大きな鮫をやっつけて岩にしてしまったのです。これが今でもハエナに残るシャーク・ロックの起源です。
マカニカウが岸に上陸すると、おびただしいイイウィ鳥の群れが、ニイハウ島の近くの小島、レフア島の
ほうを目指して飛んでいるのが見えます。また、鳥達は1人の男を運んでいるようです。
「その男こそがイエイエが夢に見た男に違いない」と確信し、マカニカウはレフア島まで
鳥を追っていきました。
追いついて話をしてみると、男の名はカウェロナ。なんと、カウェロナも、夢の中で、
イエイエという美しい少女に出会い、会いたくてしようがなかったがどこに行けば
会えるのかわからなくて困っていたとのこと。
ということで話はすぐにまとまり、カウェロナは一族に別れを告げてマカニカウの
ボートに乗り込み、ハワイ島に向かうことになりました。
ボートはカウアイ島のマナ・ビーチにいったん上陸、ここで3人の妖精を拾って
ボートに乗せます。次に立ち寄ったのはオアフ島。行きの途中で離脱していた
ププカニオイ夫婦と、さらにまた何人かの妖精たちを乗せ、今度は鮫の神カモホアリイが
住むというカホオラヴェ島へ向かいます。