ワカの努力が実を結び、ついにライエロヘロヘがハワイ島の大酋長ケカルカルオケワと
結婚する日がやってきました。結婚当日は大宴会。ライエイカワイと5人の娘たちも
招待されます。イカワイは自分の周りに小鳥を飛ばしながらキハの長い舌に乗って登場し、
人々の度肝を抜きます。彼女は妹ロヘロヘの結婚を素直に祝福しますが、自分自身の心は晴れません。
イカワイの憂鬱そうな様子を気にしたカハラオマプアナは、彼女にもすばらしい結婚相手を
見つけてこようと考えます。あれこれ思案した挙句、太陽の世界に暮らす彼女の兄、カオノヒオカラ
であれば相手として申し分ないだろうと考えたのです。
早速、太陽に向けて出発するマプアナ。お供にはキハがついて来てくれました。
まず太陽の入り口に向けて海を渡っていきます。これは4ヶ月と10日もかかる長い旅です。
そしてやっとヌウメアラニという場所に到達。ここからは空への道が通じているのです。
ヌウメアラニの頂上に到達するのにさらに10日かかりました。
頂上から太陽までは道はありません。しかししばらく待っていると、宇宙に住む蜘蛛、
ラナラナヌイ・アウマクアがやってきます。マプアナは蜘蛛に頼んで太陽から蜘蛛の糸を
たらしてもらいました。ここまでの道のりは、マプアナはずっとキハの背中にまたがって
来たのですが、ここで彼女は背中を降り、糸を頼りに空の彼方へと登っていきました。
丸1日登り続け、夜になったころにやっと月影の村というところに到達しました。
ちょうど目の前に横たわっている長髭の老人を見つけ、カオノヒオカラの住む場所を尋ねます。
マプアナは疲れて気が立っていたので、質問というよりは威嚇に近いものでしたが、
老人は「わしは知らんが妻が知っている」と応えてくれました。
「妻とは何者?」「カオノヒオカラの母親じゃ。」
「ということは、あなたは、私の兄の母の夫・・・・・お父さん!!!」
なんとこの老人はカハラオマプアナ自身の実の父だったのです。
親子は驚いて再会を喜びあい、2人で母、ラウキエレウラのところに行きます。
彼女はカパ作りの最中でしたが、マプアナとの再会を喜び、話に花が咲きます。
そして、イカワイの結婚相手に、というマプアナの考えにも賛成してくれ、
一緒に説得しましょう、ということで大きなハルル鳥を呼び、二人はその背に乗って
兄の住むというアワケアへと向かいました。
ハルル鳥はどんどん太陽に近づき、暑さは耐えがたいほどになってきます。
しかし、母は16本あったといわれる太陽の光る足を1本折り、日陰を作って先に進みます。